リライト田中の活動ブログ

相続不動産でたまにある売却に困る休眠担保

2019/03/03
テーマ:ブログ
 みなさん、おはようございます。
株式会社リライト 代表の田中です。

 今回は、休眠担保について。
 そもそも「休眠担保」とは、明治時代以降に、にかけて設定され、その後、既に完済しているかどうかも分からず抵当権者の方の住所も連絡先もわからず、長年にわたり放置されている抵当権などのことを言います。
 抵当権者は、貸したお金の返済が滞ったときには、その権利にもとづき担保権を実行し、担保物件を競売にかけることができます。

 この休眠担保は、大概すでに債務を返済済みでありながらも抵当権の抹消登記をせずにそのままの状態となってしまっている場合が多い。
 金融機関などの場合もそうですが、債務を完済しても抵当権者側では、抵当権の抹消登記に必要な書類はいただけますが、その抵当権の抹消登記まではしてくれません。
 債務者が自分で、または司法書士の先生に依頼し、抹消登記をする必要があるのです。

 そのため、最近ご相談いただいているお客様の相続不動産の売却案件では、この昔完済されたであろう休眠担保が設定されたままの状態の物件が散見されています。
 現在、私がご対応している熊本県と茨城県の案件にも設定されています、この休眠担保が…。涙
 では、この休眠担保が設定されたままで売ることができるのか?
 答えは、YES。
ただ、休眠担保が設定されたままだといつ何時、担保権者から何らかの主張をされるかわかりません。
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 だから、金額は二束三文になってしまう傾向にあります。
 もしくは、買主様がみつからない場合も…。

 ちなみにこの休眠担保の抹消登記をする方法は、いくつかあります。
 例えば、抵当権者がお亡くなりになっているときには、全ての相続人から抵当権抹消に関する承諾書をもらう方法や裁判所に債務の時効請求をする方法、万が一、債務が完済していなかった場合のことも考慮し、当時からの利息を含め、法務局に供託する方法など。
 1つ言えることは、いずれの方法も手続きが煩わしいうえにかなりの費用がかかる場合があります。

 相続不動産に休眠担保がついていると相続人が困ってしまいますよね。
 そうさせないためにも債務は完済したら、速やかに担保権の抹消登記をしましょう!(^^)