土地市街化調整区域の建物が建てられなく、車が入らない土地を処分したい!(埼玉県白岡市)
ご相談者: | H.O 様(インターネットからのお問い合わせ) 埼玉県白岡市 |
地元の不動産会社に3年以上売却を依頼している土地があります。
つい先日、その不動産会社からも「売れないから、媒介契約を解除したい」と
いう話しがあり、困っています。
現地は特に使っていませんが、もう何年も固定資産税だけを支払い続けて
いる状況です。
このどうしようもない土地をタダでもいいから何とか手放したい、御社にて
売却を手伝っていただけないでしょうか。
状況
・駅からバス便のエリア
・土地の形状が不整形(路地状敷地)
・道路との接道幅が約1.5mしかなく、車の侵入が
できず、かつ電柱が建植されている
・市街化調整区域であり、建築基準法上の接道要件を
満たしていないため、建物の建築不可
・地中にて第三者が所有する水道管が横断
・隣接地に倒壊のおそれがある空家がある
・境界標が一部不明
・周辺地域では不動産の取引きがされていませんでした
解決策
1. お客様からのお問い合わせ
当初お問い合わせいただいた際には売主様は地元不動産会社で
売却活動中でした。
しかも、その不動産会社の方より「売れないから、媒介契約を解除して
欲しい」との申し出があったそうです。
そのため、もし、その不動産会社で残った媒介期限内に売却できなければ
再度ご相談ください、とお伝えしました。
そして、お客様の関係でお電話のやり取りができないため、ずっとメールにて
ご対応させていただいておりました。
2. 再度のお問い合わせ
当初お問い合わせいただき、お客様とメールでのやり取りをし、
しばらくの間、特に進捗はありませんでした。
ただ、数か月後に再度、お客様より「地元不動産会社より売れないので
媒介契約を解除されてしまいました。そのため、御社にて売却活動を行って
いただきたい」旨の内容の連絡をいただきました。
そこで周辺の相場を調べてみるとやはり不動産が流通していませんでした。
3. 媒介契約の締結と物件調査
物件が埼玉県白岡市の土地だったため、事前に媒介契約書を郵送にて
やり取りさせていただきました。
お客様からのご返信をいただいてから、現地調査と物件調査を実施。
行政での物件調査をした際、物件が市街化調整区域で道路との接道幅も
1.5mと狭く、建物の建築ができないことが判明。
また、第三者が利用する水道管が土地を地中で横断していました。
現地調査では、ただでさえ接道面が1.5mと狭いのにその接道面のところに
電柱があり、出入りがしづらいことも判明。
一部境界標が不明であったり、隣には今にも倒壊しそうなボロボロの
空家があり、景観を損ねていました。
4. 隣地及び近隣訪問による販売活動
現地での調査を一通り終えた後に近隣訪問を実施。
地道に近隣のお宅を訪問をし、物件を売却する旨を告知しました。
今回の物件は、もともと隣地より分筆されていたため、その隣地の方に
購入の意向がないかもヒアリング。
ただ、残念なことに隣地の方は金額ではなく、取得のご意向はありません
でした。
5. 売主様との打ち合わせ
メールでのやり取りはしていたものの、まだ売主様とお会いしていなかった
ため、近隣訪問の後に売主様にお会いし、ご挨拶させていただきました。
その際には売主様のお母様からは「地元不動産会社で3年も売れなかった
物件を横浜の不動産会社が売れるわけない」旨のお話をいただきました。
私は「お任せいただけるのであれば、売ります!ただご売却を中止するので
あれば、今日は失礼します。今後はお手伝いできません。」とお伝えしました。
紆余曲折はあったものの、当社にて継続して販売活動を行うこととなりました。
6. 再度のアプローチからの諸条件擦り合わせ・契約
当初、チャレンジ価格にて販売活動を行っておりましたが、
お客様、他社さんからのお問い合わせはほとんどなく、少し
あったお問い合わせも建物が建築できる土地と勘違いされたお客様でした。
そのため、私のほうで工夫をし、再三、近隣の方にアプローチをしました。
最終的にはそのうちの1組の方より家庭菜園用地として購入したい旨のご意向を
いただくことができました。
そして、売主様と諸条件の調整をし、売主様、買主様に事前に契約書を
ご郵送し、ご確認いただきました。
双方ご納得いただいたうえで売主様と司法書士の先生に現地すぐ隣の
買主様のご自宅に来ていただき、ご契約の締結、売買代金の授受、所有権移転
登記の各種書類の押印等を行いました。
他社で3年以上売り出して売れないと言われた土地、当社で1ヶ月で売却する
ことに成功しました。
担当者からの一言
今回の案件のポイントは、「誰に売却を任せるか」です。
もともと3年以上も地元不動産会社にて売れなかった物件、当社で販売し、
わずか1ヶ月で売却できました!
これは売りづらい物件の「売り方」を知っているからです。
もちろん、今回のお取引きもその売り方の1つが功を奏しました。
事務所が物件から遠いとかは関係ありません。
建物が建てられないから、車が入らないから、市街化調整区域だから、
近くで不動産が取引きされていないから、売れないのではありません。
売却をしている不動産会社が「売り方」を知らないから売れないのです。
不動産を売却することは大変なことです。
特に地方物件の売却にはノウハウが必要です。
当社にはそのノウハウがあります。
相場がないところに相場をつくっていきます!
関係者のみなさま、本当にありがとうございました。