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土地姉妹で共有している土地を相続前に売却しておきたい!(静岡県伊豆の国市)

ご相談者:S.O 様(大手生命保険会社からの紹介)
埼玉県さいたま市

 静岡県伊豆の国市に何年も前に相続した土地があります。
 その土地は、私と姉の共有となっており、現在は駐車場として賃貸して
おります。
 現状としては、特に問題はないのですが、自分に万が一のことが起きて
しまった場合には、私の子供と姉で一緒に管理していなかなければなりません。
 そう考えると相続が発生する前に売却をし、資金化しておきたいと
思います。
 御社にて売却をお手伝いいただけないでしょうか?

状況

姉妹で共有している土地を相続前に売却しておきたい!(静岡県伊豆の国市) 状況
【所在】静岡県伊豆の国市四日町
・駅からも近く、平坦地
・境界が一部不明
・駐車場として賃貸中(放置車両有)
・周辺の物件と比較し、面積過多(900㎡超)

解決策

1. お客様との面談

 お客様よりご相談をいただき、すぐに面談をさせていただきました。
お客様のご意向は、「共有のまま不動産を所有するということは問題を
子供の代に先送りすることになってしまうため、私と姉が所有している
状態で高い金額で売却したい」というものでした。

2. 周辺相場のリサーチと物件調査

 お客様との面談後、すぐに周辺相場をリサーチしました。
 今回の売却物件の土地面積は、登記簿で900㎡という広い土地でした。
 ただ、周辺で取引きされている土地は、ほとんどが約160㎡のため、
それと比較すると売却物件は面積過多となっていました。
 売却物件については、地域的に一般エンドユーザーの方で買いきれる
土地面積、価格を超えていました。
 そして、その点も考慮し、査定書を作成。
お客様に査定金額をご報告させていただきました。
 同時に現地に行き、行政などで物件調査も行いました。
物件調査は、特に大きな問題もなく、滞りなく終えることができました。

3. 駐車場の退去と測量作業

 売却物件は、駐車場として賃貸中だったため、売却に際し、
予め駐車場契約を解除するように動きました。
 理由としては、すぐに買主様が決まったときに駐車場の退去が
できないと売却の引渡し日を確定できず、引渡しができないからです。
 そのため、駐車場の管理会社と協力をし、駐車場利用者の方に
退去していただきました。
 ただ、長年放置されていた放置車両が2台ありました。
 これについては、運輸局にてナンバープレートから所有者を特定し、
連絡をしました。
 放置車両については、その所有者のほうで撤去していただくことが
できました。
 また、前述の通り、土地面積が広く、一般エンドユーザーでは
買いきれないということも想定されていたため、売却活動実施前に
測量作業も行いました。
※不動産会社が土地を購入し、分割をして販売するときには
 確定測量図が必要なため
 土地の境界標がないところは、設置し、道路との境界、民地との
境界、それぞれを隣接所有者と立会いを行い、土地家屋調査士の先生に
確定測量図を作製していただきました。
 ただ、その確定測量図に記載された測量の結果得られた面積(実測面積)と
登記簿面積に差異が生じてしまったため、測量をお願いした土地家屋調査士の
先生に地積更正登記(登記簿面積を実測面積に直す登記)も行っていただき
ました。

4. 販売活動の開始

 売却物件のある地域において、同様の広さの取引事例や売却物件が
なかったため、当初は、強めの金額(高めの金額)より買主様がいないか
を探っていきました。
 そして、お問い合わせの数、インターネットのアクセス数等を考慮し、
徐々に販売価格を変更していったのです。

5. 長期間にわたる販売活動と売買契約

 伊豆の国市という地域からか、販売活動を行ってもお客様、他社さんからの
お問い合わせはほとんどありませんでした。
 また、少ないお問い合わせの方も「地域的に総額が高すぎる」ということが
ネックとなり、具体的なお話には至りませんでした。
 一般エンドユーザー、不動産会社の双方に積極的にご紹介をしていった
結果、2年越しで何とか当社にて買主様をお探しすることができ、諸条件の
協議に入りました。
 再三、再四に渉る協議の結果、売主様、買主様ともに諸条件について
合意することができ、売買契約の運びとなりました。

6. 越境物の是正処理

 売買契約締結後、隣地の雨樋が物件に数センチ越境していることが判明。
それは、目視ではわからないくらいの越境でした。
 買主様からは「越境物は是正してほしい」と。
 そのため、売主様と一緒に現地に行き、お隣さんを訪問。
越境物の是正処理について協議をさせていただきました。
 最終的には、お隣さんより承諾をいただき、無事に越境物の是正する
ことに成功したのです。
※この越境物の是正については、慎重に行わないとトラブルに発展して
 しまうことがあります
 

7. 各種許認可の申請

 売買契約締結後、引渡しまでの間に買主様による各種許認可の取得が
条件となっておりました。
 そのため、契約締結後は売主様、買主様が互いに協力し、許認可取得の
ための申請書を作成し、提出しました。
 途中、行政より一部図面や工事内容の修正依頼があり、申請書の差替えを
したこともありました。

8. 引渡し前の土壌調査

 契約締結後、引渡し前に買主様の要望により、事前に土壌汚染がないかの
土壌調査を実施しました。
※もし、引渡し後に土壌汚染が発覚したときには損害が大きくなってしまうため
 土壌調査の結果、特に土壌汚染は発見されませんでした。

9. 残代金・お引渡し

 ご契約締結後、売主様、買主様双方にて協力した結果、お引渡しに向けての
諸条件をクリアすることができ、無事にお引渡しを迎えることができました。
 残代金の際には、予め事前打ち合わせをしていたため、30分もかからずに
お手続きすることができたのです。

担当者からの一言

 今回の案件のポイントは、「地方物件の厳しい市況」でした。
 売却物件は、駅から近く、平坦地で言うことない土地でしたが、
地域柄、不動産が流通している絶対数が少なく、面積が広く、総額が
はってしまう物件ということからも売却活動が難航しました。

 実際、お客様、他社さんからのお問い合わせの数もかなり少なく、
厳しい状況が長期間にわたり続きました。

 そう考えると、今ではなく、将来、売却をするということになった
ときは、本当に売れるのだろうか?と考えてしまう不動産市況でした。

 今回は、幸いにも好条件での買主様をお探しすることができましたが、
地方物件の市況の厳しさを痛感させられた案件でした。

 「売れなくなる前に売る」
これも不動産戦略の1つです。
売却時期はしっかり見定めることが重要です!

 関係者のみなさま、本当にありがとうございました。