マンション相続で取得したマンションの1階の部屋を売却したい!(横浜市泉区)
ご相談者: | 司法書士法人 様 神奈川県横浜市中区 |
弊社(司法書士法人 様)にて相続登記をしていただいたお客様が、その相続で取得したマンションのご売却をお考えです。
駅から歩いて10分くらいの1階のお部屋です。
お客様は被相続人の債務を引き継いでいるため、高い金額で売却し、少しでも多く手元に残してあげてほしいと思っています。
御社にて売却のお手伝いをしていただけないでしょうか。
状況
・駅からは徒歩10分以内のところに立地
・1階部分ですが、バルコニー側の道路の方が一段高く
なっている
・前面道路が片側2車線道路のため、騒音がする
・室内には無造作に残置物有り
解決策
1. ご紹介者(司法書士法人)様との打ち合わせ
ご紹介者様よりご相談をいただて、すぐにご紹介者様の事務所に伺い、打ち合わせ。
ご売却事情や売却後の返済額、現地の状況をヒアリングし、現地がすでに空家となっていたため、鍵をお預かりしました。
ご売却については、司法書士の先生が相続人であるお客様より売却を含む相続財産の管理についての全権委任を受けておりました。
2. 現地確認の実施
鍵をお預かり、すぐにマンションの内見に行きました。
お部屋の中に入ると無造作に残置物が散乱しており、それをお客様がご見学されるとモチベーションが下がってしまいそうな状況でした。
室内の状態は、築年数以上に痛みがありました。
3. 査定書類の作成と売却のためのご提案
現地確認後、同一マンションや周辺のマンションが過去にいくらで取引きされているのか、競合物件がいくらで販売中なのかを調査し、それを査定書としてまとめ、ご紹介者様にお届けしました。
そのとき、私より「売却のためにしていただいた方がいいこと」をご提案させていただいたのです。
それが、「残置物の撤去」でした。
そして、お客様も好条件で売却をするためには残置物を撤去するという必要性をご理解いただき、販売開始前に残置物の撤去を終えました。
4. 物件調査と販売活動の開始
残置物の撤去作業を行っているのと同時に私のほうで監督官庁に出向き、物件調査を実施しました。
建築基準法、都市計画法の制限やその他の法令上の制限、管理会社へのヒアリングなど調査項目は多岐にわかりました。
そして、調査結果をまとめ、売主様に報告をし、物件情報を各種サイトに掲載し、販売活動を開始しました。
5. 苦戦する販売活動とその理由
販売開始当初は新規物件ということもあり、多少のお問い合わせがありましたが・・・なかなか成約には至りませんでした。
その理由は、「1階」ということでした。
マンションの1階部分は、一般的に「防犯面」と「プライバシー」について懸念される方が多く、敬遠されがちです。
特に今回のお部屋はバルコニーは南向きですが、その前にある道路の方がお部屋よりも高い位置にあったため、若干お部屋が薄暗くなってしまっていました。
ただ、1階ということ自体は変えることができないため、1階ならではの「良い特徴」を前面に出すように広告関係の表示を変更しました。
6. 申込書の取得とご契約の締結
1階ならではの良さをアピールポイントとして掲載し、1週間経過したところで、ある事情から1階のお部屋を探しているというお客様よりお申込みをいただくことができました。
そして、売主様とお引渡し時期等の諸条件の協議をしました。
最終的に売主様、買主様互いに歩み寄りしたところで合意し、後日、売買契約を締結いただくことができました。
最終的なご契約金額は、当初からの売主様のご希望金額以上でのご契約金額となりました。
7. 引渡しの準備とお引渡し
ご契約後、すぐにご紹介者様(司法書士法人 様)にて物件に設定されていた差押登記抹消の協議を行っていただきました。
そして、買主様の資金繰りと売主様の差押登記の事前抹消ができた後に無事にお引渡しを終えることができました。
担当者からの一言
今回の案件のポイントは、「物件のおすすめポイント」でした。
前述の通り、マンションの1階は敬遠されがちです。
ただ悲観することはありません。
それは不動産を売却するということは、買主様を何人も探すということではなく、たった1人探すことができればいいのです。
そのため、「1階」を懸念される方もいれば、今回の買主様のように「1階でお探しのお客様」もいます。
価値観の違いなのです。
そして、「1階」でもいいところはあります。
例えば、「小さなお子様がいるご家庭では階下への音の心配がいらない」、「マンションなのに戸建て感覚で生活できる」、「エントランスや駐車場に近い」、「夏は涼しい」などです。
このようにどんな物件でも「おすすめポイント」は必ずあります。
そして、このおすすめポイントを上手く表示できたことが1階のお部屋の売却につながりました。
みなさんのご所有不動産のおすすめポイントは何ですか?
不動産会社の営業マンとそのおすすめポイントを共有すること、これが売却への近道となります。
関係者のみなさま、本当にありがとうございました。