土地静岡の別荘地内にある雑木林を処分したい!(静岡県裾野市)
ご相談者: | M.T 様(インターネットからのお問い合わせ) 千葉県鎌ヶ谷市 |
5年前に父が他界し、父が何十年も前に購入した静岡県の十里木高原別荘地内にある土地を相続しました。
その時は、購入時から建物を建築することもなく、ずっと手入れをしてこなかったため、今は雑木林となってしまっています。
それでも毎年固定資産税と別荘地管理費がかかっています。
今後、この土地を子どもたちに残すわけないいかないため処分したいと思い、別荘地の管理会社や地元不動産会社に相談しましたが「土地だけでは売れない」と言われ、対応していただけませんでした。
この土地の処分にお力添えください!
状況
・駅からバス便の別荘地内の一画
※毎年固定資産税と管理費がかかる
・土地面積246㎡
・長年メンテナンスされていないため、
現況は雑木林となっている
・南側が6m道路のため、日当たり良好
※道路は別荘地管理会社が所有
※現状のままでは使用不可
・大部分の境界標が不明
・別荘地管理会社、地元不動産会社から
「土地だけでは売れない」と言われた
解決策
1. お客様との打ち合わせ
インターネット経由でお客様よりご売却のご相談をいただきました。
何度かお客様とメールでやりとりをし、後日、当社で面談することに。
お客様とお会いした際、お客様からは『静岡県にある十里木高原別荘地内の土地を相続しました。その土地は、毎年固定資産税と別荘地管理費がかかるため、子供たちには残したくありません。そのため、別荘地管理会社と地元不動産会社に売却の相談をしましたが、「土地だけでは売れない」と断れてしまいました。そこでインターネットで調べていたところ、御社にたどり着きました。タダでもいいから手放したい!藁にもすがる気持ちできました。よろしくお願いします!』旨のお話をいただきました。
これは、当社以外では対応してもらえないと思った私は、その土地の売却のご依頼を引き受けさせていただきました。
当社は、別荘地管理会社、地元不動産会社が言うように別荘地内の土地は使っていなくてもランニングコストがかかってしまうことがネックとなり、購入希望者をお探しするのは困難を極めることを知っていたからです。
中古の別荘が数百万円で売りに出されている中、わざわざ建物を新築して、2,000~3,000万円をかける方はなかなかいませんからね。
そして、お会いした際にお客様がお持ちの売却物件の資料をお預かりしました。
なお、売却物件のある周辺エリアの過去の取引事例を調べてみましたが、不動産会社専用サイトなどに成約登録はありませんでした。
2. 市役所などでの物件調査
お客様との面談後、まずは市役所などで物件調査。
売却物件は、市街化調整区域にありましたが、「既存宅地の確認を受けた土地」として認定されていたため、市街化調整区域であっても建物の建築可能でした。
また水道管の宅地内への引込みはされているものの、老朽化していることが判明。
それ以外に懸案事項はありませんでした。
3. 現地調査と管理事務所へのヒアリング
役所での調査を終え、現地に向かいました。
現地は、緑に囲まれた環境、南道路で道路も広く、とても明るい土地でした。
お客様からお聞きしていた通り、大きな樹木が数多くあり、雑木林となっていました。
そして、境界標が見当たらないうえに土地の一部が崖地となっており、さらに重機でなければ動かせないような大きな岩が数個ありました。
販売用の写真を撮影し、周囲の長さを計測、現地調査を終えました。
現地を後にして向かったのは、別荘地内にある管理事務所でした。
そこでは管理費の滞納がないか、管理費以外にかかる費用、注意事項をヒアリングし、別荘地管理規定などをいただきました。
その際に管理事務所の担当者よりお聞きしたことは、「原野商法が増えている」、「土地だけの物件はここ数年取引きがされていない」ということでした。
別荘地の場合、何かしら売買が会った際には、管理事務所に対して所有者が変更した旨、届け出る必要があり、今回も例外ではありませんでした
その管理事務所の方が言っていた「ここ数年土地だけの物件は売れていない」ということに衝撃を受けました。
4. 長引く売却活動の結果…
横浜市に戻り、現地調査の結果を売主様にご報告。
売主様からは「売れない土地だということはわかっています。当初からお願いしていた通り、タダでもいいからお引き受けいただける方を探していただきたい。売却金額は田中さんにお任せします。」というものでした。
「売主様のために」と考え、動いている私は、少しでも売主様の見入りが多くなるようにと当初は50万円から売却活動を開始。
そして、各種不動産検索サイトへの登録、SNSでの情報発信、当社のお客様、地元の工務店さんへのご紹介を行いました。
ただ、その甲斐もなく、お客様、他の不動産会社からのお問い合わせはありませんでした。
そのため、徐々に販売価格を変更(減額)し、売却活動を継続していきました。
最終的には販売価格は1円となりましたが、それでもお問い合わせ状況は芳しくありませんでした。
ところが販売開始から約10ヶ月、インターネット経由でお問い合わせいただいたお客様より「購入申込書」をいただくことに成功。
購入希望者の方は、今は仕事があるがゆくゆくは別荘を自分で建ててみたいという夢をお持ちの方でした。
5. 売買契約の締結とお引渡し
購入希望者の方には売買契約前に管理事務所で別荘地の注意事項などをヒアリングしていただくようにお願いしました。
そして、その確認がとれた段階で売買契約書の作成にとりかかりました。
いつも通り、契約締結前に売主様、買主様にその契約書の内容をご確認いただきました。
そして、契約日を調整。
後日、売主様、買主様、司法書士の先生に当社にご来店いただき、契約手続きを行いました。
お引渡しまでの一切の手続きが終わった後、買主様は売主様に「大切に使わせていただきます」と言葉を交わされていました。
そして、売主様の売れない土地の処分手続きが完了し、相場がないところに相場をつくることに成功しました!
担当者からの一言
今回の案件のポイントは「地道な努力」でした。
売却物件は、別荘地管理会社(事務所)、地元不動産会社も「売れない」と言っていた別荘地内の土地というかなり売りづらい種類のものでした。
それでも実際に売却活動を開始し、10ヶ月にも及ぶ長期間、地道に売却活動を行った結果、やっとのことで買主様をお探しすることができました。
「売れない」と言葉で発することは簡単です。
当社では「売れない」と決めつけるのではなく、実際にチャレンジします。(売却活動を行います)
すると金額はともかくとして最終的には買主様をお探しすることがでてきています。(売却できています)
そう考えると、どんなに売却が難しい不動産であっても手放すためにはまず「所有者の方が手放すことを諦めない」ことがとても重要なことだと思います。
もし、本当に処分が困り、どこの不動産会社も相手にしてくれないという不動産をお持ちのお客様がいらっしゃるようでしたら、最後の駆け込み寺として当社までご相談ください。
関係者のみなさま、本当にありがとうございました!