ご相談事例

  • トップ
  • ご相談事例
  • 使っていなくても地代・固定資産税がかかる空ペンションを手放したい!(長野県小県郡長和町)

その他使っていなくても地代・固定資産税がかかる空ペンションを手放したい!(長野県小県郡長和町)

ご相談者:N.T 様
東京都町田市

 5年以上前に父が他界し、長野県にあるペンションを相続しました。
もともとは父がセカンドライフとして夢のペンション経営をするために購入したもので、父が亡くなってからというもの一時期は父の知り合いがペンション経営をしたものの長くは続かず、5年以上空き家となってしまいました。
 ペンション自体は床面積が500㎡(全15室以上)で築35年が経過し全体的に老朽化しているうえに、ペンションをしていた時に使用していた食器や寝具、家具等が大量に残置してあります。
 それに加え、ペンションの土地の権利が借地権となっており、使っていなくても毎年21万円の地代と12万円の固定資産税がかかります。
さらに土地面積が2,000㎡超のため、草刈り代だけも大変な金額となっています…。

 以前、地元不動産会社に売却を依頼しましたが、規模が大きすぎるせいか、具体的なお話はありませんでした…。

 父からペンションを相続したがために家計が圧迫され、とても厳しい状況が続いております。
タダでもいいのでとにかく手放したい!
リライトさんのお力を貸していただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします!

状況

使っていなくても地代・固定資産税がかかる空ペンションを手放したい!(長野県小県郡長和町) 状況
【所在】長野県小県郡長和町大門字姫木平(別荘地内)
・駅からバス便エリアの山間の別荘地内に立地
・建物は500㎡、築35年以上が経過した老朽化の空ペンション
・室内には食器、寝具、家具類が大量に残置されている
・境界標が一部不明
・土地面積は2,000㎡
・毎年地代(21万円)、固定資産税(12万円)、草刈り代等がかかる
・室内にコウモリが棲みついている

解決策

1. お客様との打ち合わせ

 当初お客様よりメールで今回の空ペンション処分についてのお問い合わせをいただきました。
後日、お客様にご来店いただき、お会いしたのですがお会いした際のお客様は毎年高額なランニングコストがかかる空ペンションが手放せず、困り果てている様子でした。
お客様と面談時にお手持ちの資料一式、調査に係る委任状へのご署名・押印をいただきました。

2. 役所調査等の実施

 お客様との打ち合わせの後、スケジュール調整をして役所調査を実施。
 現地は長野県小県郡長和町大門の姫木平・りんどうの郷別荘地内のため、明け方に車で横浜の自宅を出発し、まずは市役所、土木事務所に行き、今回の物件が借地権ということもあったため、長和町財産区にも行き、ヒアリング調査。
さらには別荘地内ということもあり管理事務所にも維持管理、工事の際に注意事項等をヒアリングしました。
役所調査でまる1日半かかりました。

3. 現地確認の実施

 役所調査を終え、いざ、現地確認へ。
まずは敷地の境界標を探す。
・・・が、大半が見当たらない…。

 続いて恐る恐る室内に。
するとどんよりした重い空気の中、室内には大量の家具等が残置されていました。
15部屋以上もある建物内は見て回るだけでも相当な時間がかかりました。
長年換気もされていなかった空ペンションの室内を歩くのはちょっと怖かった。
湿ったスリッパに、レストランスペースの壁が剥がれ折、極めつけは室内をコウモリが飛び回っていました…。

4. 現地内覧会の実施①

 現地調査も終え、横浜に戻ってから調査結果を売主様にご報告。
売却金額、売却方法も打ち合わせし、当初は500万円から売却を開始することに。
ただ、老朽化し、手直しには多額の費用がかかる空ペンションへの問い合わせは乏しく、時間だけが無駄に経過していきました。
「このままでは何も変わらない」と思い、現地内覧会を企画。
売却活動開始後お問い合わせいただいたお客様への声がけ&新規内覧希望者を集めるべく、各種サイトで告知しました。

 そして、現地内覧会を実施。
※現地内覧会の張り紙には「コウモリがいます」と記載。
ところが想定外に少ない来場者。
結果としても残念ながら具体的なお話をいただくことはできませんでした。

5. 現地内覧会の実施②

 当初内覧会を開催して、あまり効果が得られなかったため、お客様・他社さんからのお問い合わせ・アクセス状況を考慮し、徐々に価格変更していきました。

 そしてお客様からのお問い合わせが増えてきたところを見計らって再度現地内覧会を実施。
最終的には難しい空ペンションですが10組前後のご来場をいただくことができました。

6. 購入申込書の取得と売買契約・引渡し

 2回目の現地内覧会開催から1週間後に購入申込書受付期限を設定しました。
前回は空振りに終わってしまった現地内覧会ですが、今回は3組のお客様より購入申込書をいただくことができました。
すぐに売主様に報告をしたところ、売主様は「売れない」と思っていた空ペンションに3組の方から購入申込書をいただくことができて喜びが隠せない様子でした。
どちらの買主様にお譲りいただくかを売主様にご検討いただき、後日その買主様をお教えいただき、今度は買主様にご報告。
買主様も競合した購入希望者の中で売主様に選んでいただけたことで大変喜ばれていました。

 そして、当社で売買契約書・重要事項説明書の作成。
売主様、買主様それぞれに契約前に送付し、事前確認をしていただきました。
後日、売買契約日を設定し、売主様、買主様ご出席のもと、当社にて売買契約の締結、売買代金の授受、所有権移転を滞りなく行うことができました。

担当者からの一言

 今回の案件のポイントは「売れない不動産の売却」でした。

 今回の物件は室内でコウモリが飛び回り、維持するには多額のランニングコストがかかる空ペンションでした。
通常の売却がしづらい物件で、実際に地元不動産会社でも売却ができませんでした…。

 それを横浜にある当社が積極的に売却活動をし、何とか売り切ることができました。
最終的には横浜にある当社が何度も長野県の現地に足を運んだ結果、素敵な買主様と巡り合うことができました。
 買主様は、今後、会社の保養所としてご利用いただけるとのことでお買い求めいただけましたが、売主様、買主様の巡り会わせもとても素敵なご縁だったのかもしれませんね。
人件費や業務量を考えると完全に赤字でしたが、それでも売主様、買主様のご契約時の笑顔はそれを忘れさせてくれました。
「売れない物件」は「いかに売るか」、本気の売却活動がポイント。
それにしてもコウモリが飛び回る中の現地内覧会はスリル満点でした…。苦笑

関係者のみなさま、本当にありがとうございました!