戸建所有している賃貸物件をこれからどうすればよいか悩んでいる!(神奈川県厚木市)
ご相談者: | Y.W 様(インターネットからのお問い合わせ) 東京都杉並区 |
父親から相続した戸建を賃貸物件として貸していましたが、老朽化により全面的なリフォームを行う必要が出てきました。(雨漏りや床の腐食が多数発生)リフォームをしたとしてもその補修費用の回収ができるかどうかもわからないので、相談にのってください。
状況
・父親から相続した土地に賃貸物件を建てて、築45年が経過。
雨漏りと腐食等老朽化が進んでいる。
・土地は旗竿状であり通路部分が第三者(他3名)と
共有のため、共有者から建物の敷地として利用するための
承諾書が必要であった。
・ただ、過去に依頼していた不動産会社が勝手に通路部分の
共有者に対しての売買交渉を行ったことがあり、
それ以来共有者の方から承諾書が頂けない状態になっていた。
解決策
1. ご相談者様とともに再交渉を開始
まずはご相談者様と一緒に通路部分の共有者を訪問。状況の確認とともにそれぞれのお考えや意見をヒアリング。
最初のアプローチ(以前勝手に交渉を行った不動産会社)の非礼を詫び、再度話しを聞いてもらえるように心証を少しでもよくすることに注力しました。
2. 進展
共有者の方々とお話しをするなかで、ご相談者様のお父様が経営されていた法人企業との距離を縮めることができるようになりました。こちらの誠意をご理解頂けるとともに、現状へのご認識(住宅ローンを利用する際に担保評価がかなり低くなってしまう等)をお持ち頂けたことがその後の進展へとつながりました。
3. 売買の成立
共有者の法人企業経営者とお話しをさせて頂くなかで、「今の会社があるのはご相談者のお父様のおかげです。大変お世話になったので、よろしければ当社にて土地と建物を現状のまま購入させて頂きます。」とのお申し出を頂きました。
※現状のまま:①通路部分の承諾書の取得ができないこと
②瑕疵(欠陥)があってもご相談者様に何ら請求しないこと
③残置物がある状態のままでの売買となること
最初はお父様から相続された土地を売ることに抵抗をお持ちでしたが、出口戦略としては最良であることと、買主様が売却をせずに大切に保有して頂けることをお約束頂けたことをお伝えし、無事契約が成立しました。
担当者からの一言
このような案件は最初のアプローチがとても重要です。
ここで失敗してしまうとまとまるものもまとまらなくなってしまいます。
また、この物件では農地部分があったため、ご相談者様に農地法の届出を行って頂くために当社提携先の土地家屋調査士をご紹介させて頂き、ご契約までに地目変更登記を行って頂くなど万全のサポートをさせて頂きました。
世代を超えての親子の絆、お父様が経営されていた会社がこういったかたちでつながるということは必然だったのかもしれません。
大変な部分もありましたが、とても良いお取引きでした。
土地の分筆を検討される時には、将来のことも考え、信頼できるパートナーの方とお打ち合わせをされた後にしてください。
関係者の皆様、本当にありがとうございました。