土地宮前区の崖に囲まれた土地を買い取ってほしい！（川崎市宮前区）
| ご相談者： | 不動産会社 様 神奈川県川崎市 |
弊社（不動産会社 様）のお客様が相続にて土地を取得され、
ご売却をご検討されております。
ただ、その土地は道路から2ｍ以上高くなっており、周囲も
崖に囲まれてしまっております。
かなり条件的に厳しい土地ですが、御社にて買い取って
いただけないでしょうか。
状況
・土地が道路より約2ｍ以上高くなっている
（解体費用や建物建築費用が高額となる）
・現状の擁壁は宅地造成規制法の許可を取得しているが
老朽化している
・前面道路が抜け道となっており、交通量が多い
・古家があり、印象が悪い
解決策
1. 現地確認及び行政での物件調査
ご相談をいただいてすぐに現地を確認し、物件を調査。
特に注意をしたことは既存の擁壁がそのまま使えるのかどうか。
もし、擁壁の築造替えとなってしまった場合には工事費用が多額と
なり、事業化できません。
そのため、擁壁を使用できるかどうかについて、慎重に建築士の先生と
一緒に協議・検証をしました。
そして、今回は擁壁の工事をせずに対応する方法をみつけることが
でき、事業化を決定しました。
2. 売買契約・測量・引渡し
後日、売主様と売買契約を締結しました。
そして、売主様にて測量・境界確定を行っていただきました。
測量時に物件から隣地に、隣地から物件に一部構造物の越境が発覚。
お互いに今後もその構造物を理由に揉めないためにも合意書を締結
しました。
そして、条件が整った状態で売主様に残代金をお支払いさせていただき、
物件を取得しました。
3. 古家の解体と表示変更登記
当社取得後、すぐに古家の解体工事に着手しました。
ただ、前面道路の交通量が多く、工事が若干難航しました。
もちろん、その分建物の解体工事の費用も高額となりました。
古家の解体後、土地家屋調査士の先生に登記の修正を依頼したところ、
現存する建物（地下車庫）の登記内容が現況と異なることが判明。
現状にもとづいた正確な状態に登記を変更（表示変更登記）して
いただき、販売活動ができる状態になりました。
4. 販売活動の開始
古家の解体も終わり、建物の登記も変更し、販売活動を開始しました。
販売当初は多数のお問い合わせをいただきましたが、そのお問い合わせも
徐々に減少していきました。
前面道路の交通量が多いこと、崖に囲まれていることが
理由で建物の建築費が高額となることがネックとなって
おりました。
そのため、どうしたら売却できるのか、どうしたらご購入して
いただきやすくなるのか等販売方法を再三・再四協議・検討しました。
そして、今の擁壁を活かすかたちで建物を新築した場合の
参考プランと見積りを「目に見えるかたち」の提案資料として
準備しました。
5. 売却と引渡し
一定期間販売活動を行っていたところ、「目に見えるかたち」の
提案材料が功を奏し、無事に買主様をお探しすることに成功しました。
後日、問題なく、お引渡しも完了しました。
担当者からの一言
今回の案件のポイントは、「目に見えるかたち」です。
私の事務所がある横浜市は半分が崖、半分が海の地域です。
そのため、不動産売買に崖はつきものです。
崖を擁壁で防ごうとすると多大な費用がかかってしまいます。
そうならないためには・・・崖条例に対応した建物を建築すること。
これをお客様の「目に見えるかたち」として現状の擁壁を活かす
建物の建築プランと見積りをつくることでお客様が購入という意思決定を
下しやすくなります。
つまりは、これが物件を売却するための手法の1つとなります。
もちろん、物件ごとにその手法はかわりますが、ただ単純に何もせずに
待っていても物件は売れません。
売れない物件をつくらないためにも行動しましょう。
まずは「目に見えるかたち」づくりの。
関係者のみなさま、本当にありがとうございました。
〒221-0842
神奈川県横浜市神奈川区泉14-9
